いぬたち~プリズンドッグ~
2011年 09月 28日
昨日、NHK-BSアーカイブスで
「プリズンドッグ」が取り上げられていました。
これはBSで放送している「世界のドキュメンタリー」という番組で
2010年3月に放映した番組をアーカイブス用に30分くらい延長して
中身を濃くしての再編集放送でした。
たた家では2010年版を録画、何度も見直していた番組です。
「世界のドキュメンタリー」は各国で製作されたドキュメンタリー番組を
選りすぐり、放送しています。
涼たたが好きなBBCやグラナダTV、あまりお目にかからないような
ヨーロッパの番組などが楽しめますが、
とりわけ深く心に残ったのがこの「プリズンドッグ」です。
アメリカのポートランドにある、とある刑務所では虐待されたり捨てられたりした
わんこの世話&しつけを受刑者の更正プログラムに取り入れたところ
再犯率がほぼ「0」に近くなったという冒頭の説明で釘付けになりました。
ここは18~25歳までの若い受刑者の刑務所で、
延べ300人ほどの受刑者が生活しています。
そして更正プログラムのひとつに、わんこの世話&しつけが組まれ、
当時は11人の若者が参加していましたが
番組はこのプログラムに新たに参加する3人をフォーカスして制作しています。
ささいなことでイライラして我慢することが出来きず、
ギャングの一員となってしまったスティーブン。
彼には、猟犬タイプのわんこがパートナーに。
スティーブンは~ハンター~と命名。
両親が離婚。麻薬中毒の母親のもと愛情を知らず育ってしまったジェフには
自分と同じようなわがままタイプのわんこ。
ジェフは~ジギー~と命名。
誤って人を殺してしまい、全てにおいて自信をなくしてしまったアレックスには
おとなしい黒いラブラドールがパートナーです。
アレックスは~オレオ~と命名。
恐らく黒だから⇒オレオクッキーなんでしょう(笑)
彼ら3人がわんこと共に生活することで、ひとりの人間として成長していく過程を
映像は静かに捉えます。
この番組のいいところは、「静かで暗くない」ところです。
スティーブンはハンターに「伏せ」を教えますが、ハンターはしつけをされず
捨てられたのでなかなか手ごわく、スティーブン必死です。
プログラム仲間に俺のわんこの伏せを見せてやる!と、からかわれても
めげません。ひたすらハンターを「Good boy」「Good boy」「Good boy」と
褒めつづけます。
ついにハンターが上手に伏せを覚えて、みんなに披露する場面では思わず
「わーっ!やったね!」と見ているこちらも盛り上がります。
ジェフはジギーを自分の言うとおりにしつけようとしますが、先輩から
たくさんのアドバイスをもらい、そのわんこわんこに合ったしつけ方法を
学んでいきます。
はじめはわんこのフン掃除をいやがっていたジェフですが、そのうち
他のわんこのフン掃除も自らすすんで行うように変わっていきます。
オレオは大変です。なにぶん、アレックスには初めてのわんこ。
オレオの眼差しから甘えん坊と察するもアレックスが逃げ腰ですから
オレオもどうしていいかわかりません。
ある日、散歩途中に同じ訓練中の黒いわんこの紐が抜け
オレオを攻撃するという事件がおきました。が、アレックスは呆然として
オレオを助けることができず、指導者のジョアンに叱られてしまいました。
ジョアンは「オレオを守る責任がある」ということを伝えます。
カメラは日々、彼らとわんこを追います。
少しづつ、少しづつ、彼らとわんこの互いの距離が近くなり、
信頼関係が結ばれていくのが、彼らの表情やわんこのしぐさでわかります。
彼らは笑顔が多く、明るくなり、
わんこはすくすくしつけられ、それぞれ新しい家族に迎えられていきました。
わんことの別れの場面はもらい泣きですが、
「出会い」「チャレンジ」「別れ」そして「新たな始まり」・・・
これから彼らの人生に待っている
いろいろなことを体験していきます。
そんななか、ハンターとお別れしたスティーブンのもとに
新しいわんこがやってきます。
その小さな女の子は繁殖のために小部屋に入れらたままのところを保護された
傷ついたプリンセス。~レキシー~と命名。
いままでのわんこと違い、外に出たこともない怯えまくっている
プリンセスレキシーをスティーブンが「Good girl」とささやきながら
デリケートに世話をします。
プログラムスタート当初、彼らがわんこにささやく「Good boy」や「Good girl」はまるで
彼ら自身に言い聞かせているかのごとく、もしくは彼らが両親から
言って欲しかった言葉のように感じられましたが
そのうち心の底から「Good boy」「Good girl」とわんこに向かって声をかけていく様子が
手に取るように伝わり、胸が熱くなります。
そして、スティーブンの愛情のおかげで、
レキシーも新しい家族のもとへ旅立っていきました。(嬉泣)
番組最後はプログラム参加者へジョアンからのプレゼントで締めくくられます。
みなんが世話をして立派に育った「わんこたちのその後ビデオ」が上映!
新しい家族から、わんこ担当者ひとりひとりに感謝の言葉が送られます。
若者たちは、いい笑顔とまるでわんこのようなつぶらな瞳で「自分のこれから」を語り、
視聴者は思わずティッシュに手を伸ばし、終了となります。
かれらのあの瞳は忘れられません。
本当にいい取り組みだし、よくぞ取り上げてくれた!と心から思う番組でした。
世界のどこか、自分の知らないところでは、こんなことをしているんだなぁ。。。
「プリズンドッグ」が取り上げられていました。
これはBSで放送している「世界のドキュメンタリー」という番組で
2010年3月に放映した番組をアーカイブス用に30分くらい延長して
中身を濃くしての再編集放送でした。
たた家では2010年版を録画、何度も見直していた番組です。
「世界のドキュメンタリー」は各国で製作されたドキュメンタリー番組を
選りすぐり、放送しています。
涼たたが好きなBBCやグラナダTV、あまりお目にかからないような
ヨーロッパの番組などが楽しめますが、
とりわけ深く心に残ったのがこの「プリズンドッグ」です。
アメリカのポートランドにある、とある刑務所では虐待されたり捨てられたりした
わんこの世話&しつけを受刑者の更正プログラムに取り入れたところ
再犯率がほぼ「0」に近くなったという冒頭の説明で釘付けになりました。
ここは18~25歳までの若い受刑者の刑務所で、
延べ300人ほどの受刑者が生活しています。
そして更正プログラムのひとつに、わんこの世話&しつけが組まれ、
当時は11人の若者が参加していましたが
番組はこのプログラムに新たに参加する3人をフォーカスして制作しています。
ささいなことでイライラして我慢することが出来きず、
ギャングの一員となってしまったスティーブン。
彼には、猟犬タイプのわんこがパートナーに。
スティーブンは~ハンター~と命名。
両親が離婚。麻薬中毒の母親のもと愛情を知らず育ってしまったジェフには
自分と同じようなわがままタイプのわんこ。
ジェフは~ジギー~と命名。
誤って人を殺してしまい、全てにおいて自信をなくしてしまったアレックスには
おとなしい黒いラブラドールがパートナーです。
アレックスは~オレオ~と命名。
恐らく黒だから⇒オレオクッキーなんでしょう(笑)
彼ら3人がわんこと共に生活することで、ひとりの人間として成長していく過程を
映像は静かに捉えます。
この番組のいいところは、「静かで暗くない」ところです。
スティーブンはハンターに「伏せ」を教えますが、ハンターはしつけをされず
捨てられたのでなかなか手ごわく、スティーブン必死です。
プログラム仲間に俺のわんこの伏せを見せてやる!と、からかわれても
めげません。ひたすらハンターを「Good boy」「Good boy」「Good boy」と
褒めつづけます。
ついにハンターが上手に伏せを覚えて、みんなに披露する場面では思わず
「わーっ!やったね!」と見ているこちらも盛り上がります。
ジェフはジギーを自分の言うとおりにしつけようとしますが、先輩から
たくさんのアドバイスをもらい、そのわんこわんこに合ったしつけ方法を
学んでいきます。
はじめはわんこのフン掃除をいやがっていたジェフですが、そのうち
他のわんこのフン掃除も自らすすんで行うように変わっていきます。
オレオは大変です。なにぶん、アレックスには初めてのわんこ。
オレオの眼差しから甘えん坊と察するもアレックスが逃げ腰ですから
オレオもどうしていいかわかりません。
ある日、散歩途中に同じ訓練中の黒いわんこの紐が抜け
オレオを攻撃するという事件がおきました。が、アレックスは呆然として
オレオを助けることができず、指導者のジョアンに叱られてしまいました。
ジョアンは「オレオを守る責任がある」ということを伝えます。
カメラは日々、彼らとわんこを追います。
少しづつ、少しづつ、彼らとわんこの互いの距離が近くなり、
信頼関係が結ばれていくのが、彼らの表情やわんこのしぐさでわかります。
彼らは笑顔が多く、明るくなり、
わんこはすくすくしつけられ、それぞれ新しい家族に迎えられていきました。
わんことの別れの場面はもらい泣きですが、
「出会い」「チャレンジ」「別れ」そして「新たな始まり」・・・
これから彼らの人生に待っている
いろいろなことを体験していきます。
そんななか、ハンターとお別れしたスティーブンのもとに
新しいわんこがやってきます。
その小さな女の子は繁殖のために小部屋に入れらたままのところを保護された
傷ついたプリンセス。~レキシー~と命名。
いままでのわんこと違い、外に出たこともない怯えまくっている
プリンセスレキシーをスティーブンが「Good girl」とささやきながら
デリケートに世話をします。
プログラムスタート当初、彼らがわんこにささやく「Good boy」や「Good girl」はまるで
彼ら自身に言い聞かせているかのごとく、もしくは彼らが両親から
言って欲しかった言葉のように感じられましたが
そのうち心の底から「Good boy」「Good girl」とわんこに向かって声をかけていく様子が
手に取るように伝わり、胸が熱くなります。
そして、スティーブンの愛情のおかげで、
レキシーも新しい家族のもとへ旅立っていきました。(嬉泣)
番組最後はプログラム参加者へジョアンからのプレゼントで締めくくられます。
みなんが世話をして立派に育った「わんこたちのその後ビデオ」が上映!
新しい家族から、わんこ担当者ひとりひとりに感謝の言葉が送られます。
若者たちは、いい笑顔とまるでわんこのようなつぶらな瞳で「自分のこれから」を語り、
視聴者は思わずティッシュに手を伸ばし、終了となります。
かれらのあの瞳は忘れられません。
本当にいい取り組みだし、よくぞ取り上げてくれた!と心から思う番組でした。
世界のどこか、自分の知らないところでは、こんなことをしているんだなぁ。。。
by mimojiro
| 2011-09-28 22:58
| 海外ドラマ・TV